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電話口のミシェルは泣いて喜んだ。
女性騎手の短期免許取得に光明。
posted2020/08/07 17:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
8月5日、外国人騎手の短期免許制度に「成績要件を新設した」との発表がJRAからあった。
これまでは男女の差なく一律に定められていた短期免許取得が可能となる条件に、新たに女性騎手に限定した成績要件が加えられたのだ。
具体的には過去2シーズンのいずれかで、各国の女性ジョッキーリーディング1位になっている騎手が条件に加えられた。また、国ごとに決められた全体リーディング順位や勝利数などをクリアした場合も、取得可能者となる。
他に当該年または過去2年に指定された特定のGIレースを勝利した女性ジョッキーも有資格者となるが、同時期に取得可能な人数が5人までという点に変更はない。
ようするに、過去のルールだと全体的な順位や勝ち鞍で規定に達せず、短期免許の許可されなかった女性ジョッキーが、女性騎手のみの成績面で条件をクリアして来日出来る可能性が出てきたわけだ。
ミシェル騎手も有資格者になる?
例えば、昨年のワールドオールスタージョッキーズシリーズに参戦した際「日本に恋した」と語り、その後、公営競馬の短期免許を取得して来日したミカエル・ミシェル騎手である。
フランスの女性騎手である彼女は、全体のリーディング上位のみが対象となっていた従来のルールの下では条件をクリアしておらず、短期免許の取得はかなわなかった。しかし、今回、新設された成績要件に照らし合わせると、一昨年の2018年に自国フランスで女性リーディング1位となっているため、有資格者となるわけだ。
他に、日本で有名な外国人女性ジョッキーとしてはニュージーランドのリサ・オールプレス騎手がいるだろう。藤田菜七子騎手が目標とするジョッキーにその名を挙げるママさんジョッキーはニュージーランド全体でトップになるほどの名騎手。当然、有資格者である。