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Vリーグ2部のスポンサー数が増加中?
ヴィアティン三重の積極的なSNS策。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byVEERTIEN MIE
posted2020/07/11 20:00
SNSなどを使った施策でファン、スポンサーを獲得してきたヴィアティン三重。今後の活動にも注目が集まる。
スポンサー数は右肩上がり。
ヴィアティン三重は昨シーズン、新型コロナウイルス感染症の流行により、リーグ戦最後のホームゲーム、2試合が中止になっている。取締役アリーナ事業部長である椎葉誠氏は語る。
「すでに制作を終えていた当日の配布物やポスターなどを廃棄処分にして、200万円くらいが消えましたが、それよりも当日、見込んでいた会場スポンサー料の収益がなくなってしまったことが大きかったですね」
来シーズンのスポンサー獲得に向けて奔走していることだろうと思い質問を続けると、意外な答えが返ってきた。
「すでに見通しは立っています。スポンサー数も推移では右肩上がりですね。今年、内定しているのは60社ですが、前年度より増えています。というのも、うちの場合は以前より、SNSでの広告露出に力を入れてきました。総合型スポーツクラブなので、スポンサー営業の際には全体的な戦略図を作ってお見せしているのですが、SNSでの広告露出の数が年々、増えているグラフも見ていただいているのでその数字をもとに判断していただいています」
選手が企画、編集するYouTube。
椎葉事業部長は就任した2017年から、ソーシャルメディアの活性化に力を注いできた。ツイッターのフォロワー数を増やし、YouTubeのチャンネルも強化。就任初年度にまずはツイッターのインプレッションの数を110倍に増やし、YouTubeチャンネルの再生数も着実にアップさせてきた。
「うちの場合は動画制作を外注せず、選手が企画立案から編集、アップまでやってくれています。当初は『手間もかかるし、効果があるのか』と反対する声もありました」(椎葉事業部長)
選手たちの努力の甲斐もあって動画の再生回数は、2018年に1000万回超えを記録し、翌'19年には2500万回にまで増えた。現在、登録者数は1.5万人を突破している。こうして成果が数字になって表れているため、コロナ禍での不景気でも契約を継続してくれる企業や、新規でスポンサーになってくれる企業があるのだと語る。