菊池雄星の名言
僕はライオンズのエースというものを何とか自分のものにしたかった。
菊池雄星(プロ野球)
2020/07/17
2017年のクライマックスシリーズ、西武・菊池は大事なファーストステージ初戦のマウンドを託された。この年、最多勝と最優秀防御率の二冠とまさに「エース」の称号にふさわしい活躍を見せていた菊池は、この試合でもシーズンの好調そのまま楽天打線を封じ込んだ。大量リードとなった5回の時点で、指揮官・辻発彦監督は菊池に「代わるか?」と投げかけた。ここでベンチに下がれば、第3戦もブルペンに待機することができる。相手側からすれば好調の左腕がブルペンに控えることはプレッシャーになったはずだろう。しかし、菊池が選んだのは「流れを引き寄せる勝ち方で第1戦を取る」ことだった。それがエースの仕事だと思ったのだ。「岸(孝之)さんが抜けて『とりあえず雄星がエースだろ』みたいな雰囲気がすごく嫌でした」。この試合を完封勝利で終えた18番は「やっとエースらしい仕事ができた」と笑顔を見せた。
Number1005号(2020/06/18)