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「みんなが変で、バカだった」
'80年代全女最狂伝説、延長戦!

posted2020/07/03 17:00

 
「みんなが変で、バカだった」'80年代全女最狂伝説、延長戦!<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

東京・目黒の全女ビル跡地。撮影予定時間の30分前、いち早く現れたのはダンプ。現役時代から時間前行動で、「私はいっつも待たされるの」。

text by

伊藤雅奈子

伊藤雅奈子Kanako Ito

PROFILE

photograph by

Nanae Suzuki

 年金だの、更年期だのといった言葉が飛びだす鼎談の一室。無理もない。全日本女子プロレス(通称・全女)で「花の55年組」としてデビューしたライオネス飛鳥、ダンプ松本、大森ゆかりは現在、アラ還。現役女子プロレスラー最年長のダンプは今年、還暦を迎える。

 '80年代、飛鳥は同期の長与千種とのクラッシュ・ギャルズで、マット界とアイドル界の頂点に立った。ダンプは、その2人を血ダルマにする「極悪同盟」の総帥で、ヒールの歴史を変えた。大森は、同期で真っ先にタッグとシングルのベルトを腰に巻いた。

 今年はデビュー40周年。久々の再会とあって、鼎談は当たり前のように大盛り上がり。しかし、誌面では到底収まりきらずに大半はお蔵入り。もったいない。もったいなすぎる。ということで、ウェブで延長戦だ。

――意外といっちゃあ失礼ですが、同期でベルトをいちばん最初に巻いたのは、大森さんなんですよね。

大森 そうだよ。でもね、人気はこっち(飛鳥)のほうがあったから。

飛鳥 おかげさまで。

大森 ほんとは新人のとき、私と飛鳥が組む予定だったんだよね。メキシコに行く話もあったし。

飛鳥 色違いのシューズと水着も、自腹で作って。

ダンプ ジャンボ(堀)とクレーン・ユウが組むっていわれてたんだよね。

大森 でも、トモ(飛鳥)は千種と組んで良かったじゃん。私とじゃ……。

飛鳥 人気が出てなかったかも。

大森 いい噛ませ犬になりました。

飛鳥 いやー、みなさんのおかげです!

大森 だから私たちは、さっさと試合を終わらして飲みに行こうってなっちゃったんだよ(笑)。

【次ページ】 イスを見ると「飛びて~!」。

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