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ジョコビッチ陽性と感染予防の不備。
テニス界に突きつけられた難題とは。
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byGetty Images
posted2020/06/24 19:00
ジョコビッチ熱い思いがベースで始まった大会だったが、感染者が続出。テニスのツアー開催の難しさを今一度痛感する一件に。
1人の感染が及ぼす影響の大きさ。
また、ベオグラードでの第1戦で優勝した世界3位のドミニク・ティームは、ザダルでの第2戦には出場せずにフランスへ移動した。アドリア・ツアーと同じく6月13日から南フランスで始まっている別のテニスイベントに出場するためだった。
このユニークなイベントについてはまた別の機会に触れたいが、そこは観客も入れず、選手や関わるスタッフの間の接触は極力避ける工夫の中で行なっている。ティームは検査で陰性だったというから幸いだったが、テニスにおいて1人の感染が及ぼす影響の大きさははかりしれない。
彼らの移動が、大陸をまたぐ本来の姿に戻る日は近づくどころか遠のいていくようだ。先週、全米オープンは万全の対策をとった開催を堂々と発表したが、もしかしたらこれで出場を拒否する選手は増えるかもしれない。テニスに向けられる厳しい目の中、今後の動向が気になる。