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今日はミケルソンが50歳の誕生日。
世界で唯一のジョークと“愛され”。
posted2020/06/16 19:00
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
AFLO
米ゴルフ界にはいくつかの「風物詩」というものがあり、全米オープン・ウィークに大観衆も一緒になってフィル・ミケルソンの誕生日を祝うことは、まさに毎年恒例の風物詩だった。
しかし、コロナ禍で数多くの大会が中止や延期を余儀なくされ、全米オープンも9月へと変更された今年は、ミケルソンの誕生日を祝う風物詩を味わうことができない。
今日6月16日はミケルソンの誕生日。今年は50歳という節目を迎えたのだが、その記念すべき日に彼を囲む恒例行事を目にすることはできない。
とはいえ、ミケルソンが誰からも愛される存在であることに変わりはなく、「フィル、おめでとう」の声が方々から上がっている。
ウッズも笑う「これぞフィルだ!」。
ミケルソンといえば、5月末に行われたチャリティ・マッチ「ザ・マッチ・チャンピオンズ・フォー・チャリティ」でタイガー・ウッズやNFLのスター選手たちと楽しいプレーぶりを披露し、大きな注目を集めたばかりだ。
ミケルソンと対戦したウッズは、襟元に付けられたピンマイクを通して、自分のミケルソン観を何度も言葉にしていた。
「あははは。ホント、面白いなあ。これぞ、フィルだ!」
「うーん、何年経ってもフィルはやっぱりフィルだなあ」
苦笑しながら頷いていたウッズの表情は、「だから僕はミケルソンのことが大好きなんだ」と言っているようだった。
長年、ウッズとミケルソンはライバルゆえに「犬猿の仲」とも噂されてきた。だが、ウッズがスキャンダルや逮捕劇で戦線離脱した際、ウッズを誰よりも励まし続けていたのは、実を言えばミケルソンだった。