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ジャスティン・ローズの究極の優しさ。
母国で女子選手の大会を7つも主催。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byAFLO
posted2020/06/09 19:00
チャリティの精神が共有されているゴルフ界でも、ジャスティン・ローズの優しさは特別だ。
女子選手たちは試合機会に歓喜。
これら7つの大会は、いずれも英国内の開催となる。すでに「ローズ・レディス・シリーズ」と名付けられ、戦う場と機会を失っていた女子選手たちにとても喜ばれている。
嬉しいことに、7大会の会場となる7つのコースすべてが会場を無料提供することを決めたそうだ。
コロナ対策で無観客試合となるが、英スカイスポーツによるTV中継が行なわれることも決まった。
「女子ツアーや女子選手たちが苦しんでいると知って、悲しく思っていた。女子選手たちが素晴らしいコースで素晴らしいプレーを披露すること、それがTV中継され、人々の目に触れ、人々を魅了することがスポンサーを増やす上で、とても大事だ」
そう語ったローズは、ゴルフ界の未来を担うジュニア選手たちのためにも「ジャスティン・ローズ・テレグラフ・ジュニア・ゴルフ・チャンピオンシップ」をスポンサードしている。
ローズは、そういう人なのだ。
「自分だけ戦いの場があるのでは不公平」などということを、考えたり感じたりしながら米ツアー再開を迎えている男子選手は、おそらくローズが唯一だろう。
だが、ローズなら「なるほど」と頷ける。というのも、ローズの優しさに触れたことは以前から何度もあったからだ。
ローズの地元フロリダ州オーランドで開催される米ツアー大会のアーノルド・パーマー招待では、毎年、ローズの愛妻ケイトさんが、貧困に苦しむ市内の小学生たちを何十人も試合会場のベイヒルへ招き、ローズのプレーを観戦させている。
観戦後は、ベイヒルのコース沿いにあるケイトさんの友人の家の庭で、簡単なサンドイッチやフルーツ、スナック、飲み物などを振る舞うランチ・パーティーを開き、子どもたちを笑顔に変えていた。