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ジャスティン・ローズの究極の優しさ。
母国で女子選手の大会を7つも主催。
posted2020/06/09 19:00
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
AFLO
コロナ禍で3月半ばから休止状態にあった米男子ツアーは、今週11日のチャールズ・シュワッブ・チャレンジから無観客試合の形で再開されようとしている。出場選手のリストにはローリー・マキロイを筆頭とする世界トップ5など豪華な顔ぶれが勢揃いしている。
その中には、2013年全米オープン覇者で2016年リオ五輪のゴールドメダリストでもある英国人選手、ジャスティン・ローズの名前もある。
米フロリダ州オーランドに居を構えているローズは、試合会場となるテキサス州へ出発する前に、ある大仕事を大急ぎで行なっていたことがわかり、大きな話題になっている。
「僕は米ツアーという戦いの場に戻って再び仕事をすることができる。でも、女子選手やジュニアたちは、僕らと同じ状況にあるわけではない」
それが「不公平だ」と考えたローズは、驚くなかれ、母国で女子選手たちのために7つもの大会のスポンサードを申し出た。
女子選手やジュニアの試合のために。
ローズの主戦場である米ツアーは今週から再開されるが、米女子ツアーや欧州女子ツアーの再開は7月後半から8月以降になる見通しだ。
「女子選手が試合の場に戻れるのは僕ら男子選手より2カ月も遅くなる。ジュニアにも同じことが言えるわけだけど、それじゃあ、あまりにも不公平すぎる」
そう感じたローズと愛妻ケイトさんは、女子のツアーが再開されるまでの「つなぎの大会」として、1日完結のワンデー・トーナメント7大会を開催するため、3万5000ポンド(4万4000ドル=約480万円)をオファーしてスポンサードすることを決めた。
来週6月18日にさっそく1試合目が開催され、2試合目は25日、3試合目以降は7月2日、9日、16日、23日、30日(または31日)が予定されている。
「僕とケイトが出してあげられる金額には限りがあるけど、出場選手たちが払うエントリーフィーと合わせれば、決して高くはないけど賞金も捻出できる」