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プロ野球「6月19日開幕」なるか?
実現に向けたロードマップを探る。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2020/05/11 20:25

プロ野球「6月19日開幕」なるか?実現に向けたロードマップを探る。<Number Web> photograph by KYODO

昨年のプロ野球開幕戦、マツダスタジアムでの広島対巨人の様子。早くこのようにファンが詰めかけられる状況に戻って欲しい。

6月19日の開幕に向けて具体的に動き出している。

 一方の現場では、各チームがすでに6月19日の開幕に向けて具体的に動き出している。

「決定ではないが、6月19日というのが1つの目安だとは聞いている」

 こう語るのはある球団の関係者だ。

 出口が見えないまますでに2カ月以上にわたって、選手たちは球団施設などを使ってキャンプで作った身体を維持するためのトレーニングを続けてきた。

 個々のプロ意識に根ざしたここまでの個人練習が最低限のコンディション維持を目的とするなら、そこから再度、試合を行えるまでの肉体的、精神的なビルドアップにどれくらいの時間がかかるのか。

 巨人の原辰徳監督は目安を3週間と語っている。一方で楽天のようにチーム活動を停止して練習施設も閉めていた球団だと、投手の調整などには1カ月から1カ月半はかかるのではないかという意見もある。

 8日にはその楽天も球団施設を使った自主練習を開始し、19日に開幕したとしても調整期間として40日の時間を確保した。

 その上で6月4日から10日間ほどかけてオープン戦を行えば、19日にはギリギリ間に合う。どの球団もそこを1つの目標として動き出しているのである。

5月14、21日の政府専門家会議を受けて。

 次回の「対策連絡会」と12球団代表者会議は5月22日に開催予定。同14日と21日には政府の専門家会議が開催され、ゴールデンウイーク明けの感染状況のデータなどを含めた、総合的な終息への見解が示される。

 それを受けてプロ野球も、具体的な開幕日の発表に踏み切りたい意向だ。

「私たちとしては選手のためにも、あるいはファンの皆さんのためにも、あるいは諸般の準備の関係から日にちを決めたいなという気持ちはずっとある」(斉藤コミッショナー)

 ただそのためにはまず感染拡大が収束し、各本拠地のある地方の受け入れ態勢がしっかり整い、その上でファンが本当に開幕を待ち望む準備が整うことが条件だ。

 6・19に確実に開幕できるかどうかは、まだ分からない。ただ、この日を目標に選手も、チームも、球界も動き出したことだけは間違いない。

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斉藤惇
原辰徳
読売ジャイアンツ
東北楽天ゴールデンイーグルス

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