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ハリル電撃解任からちょうど2年。
森保Jへのサポートは十分なのか。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byNanae Suzuki

posted2020/04/09 20:00

ハリル電撃解任からちょうど2年。森保Jへのサポートは十分なのか。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

ハリルホジッチ監督はロシアW杯直前のタイミングで解任された。その衝撃は2年後の今も残っている。

W杯本番の結果で批判を免れた。

 ならばなぜ、田嶋会長とサッカー協会の判断は批判を免れることができたのか。

 ロシアW杯の成績は、誰にとっても評価できるものだったからだろう。ブラジルW杯の惨敗を出発点とするなかで、ベスト16入りは胸をなでおろすことができるものだったのだ。

 決勝トーナメント1回戦でベルギーをギリギリまで追い詰めたことがまた、西野監督のチームの去り際を美しくした。

森保ジャパンにくすぶる責任論。

 ひるがえって、森保一監督の日本代表である。

 ロシアW杯後の日本代表監督就任から、五輪代表監督との兼任が疑問視されてきた。森保監督が物理的に忙しいだけなら、苦笑いで済む。ところが、結果的にどちらも中途半端になってしまうと、当然のことながら責任問題を問われることになる。

 日本代表はカタールW杯アジア2次予選で全勝しているが、昨年11月にはベネズエラにホームで完敗した。直後のE-1選手権では、国内組とはいえ韓国に敗れた。

 五輪代表はもっと深刻である。

 森保監督がほぼ1年ぶりに陣頭指揮を執った昨年11月のU-22コロンビア戦は、0対2の完敗に終わった。横内昭展監督代行の指揮下で1か月前にブラジルを、それも敵地で破っていただけに、チームに関われなかった空白期間が重く受け止められた。

 今年1月のAFC U-23選手権では、1勝もできずにグループステージ敗退に終わった。欧州でプレーする選手はひとりしか招集できなかったものの、17年12月から大会出場やテストマッチを重ねてきたのだ。批判は免れない。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、カタールW杯アジア2次予選は6月までの4試合が延期された。東京五輪は1年後の開催となった。

 日本代表も五輪代表も活動ができていない状況だが、それでも森保監督の解任論や責任論はくすぶっている。

【次ページ】 「代える」「代えない」のリスク。

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