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南ア天才騎手&ガロアクリークに
ダブる、若きデムーロとあの名馬。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2020/03/27 07:30
皐月賞の出走権を獲得したガロアクリーク。生産は'08年にNHKマイルCと日本ダービーの変則2冠を達成したディープスカイを生んだ笠松牧場だ。
早めに先頭に立ったガロアクリーク。
向こう正面でヴェルトライゼンデは中団。その直後にガロアクリークがいて、最後方から上がって来たファルコニアがそのすぐ後ろ。更に後ろにサクセッションが続いた。
前半1000メートルの通過ラップは63秒2。明らかなスローペースに我慢し切れないという感じでファルコニアが外から進出。3コーナーではシルバーエースと共に逃げるアオイクレアトールの直後につけた。
その3頭が先行争いをしながら4コーナーをカーブすると、その外にヴェルトライゼンデとガロアクリーク、更に大外をまくってサクセッションが上がって、直線へ向いた。
坂下では内で先頭争いをしていた3頭を外から伸びて来た3頭がまとめてかわす勢い。中でも早目に先頭に立ったのがガロアクリーク。その内に入ってヴェルトライゼンデが喰らいつくが、かわすまではいかない。
最後の最後にサクセッションが大外から伸びたが3着まで。1分49秒8の時計で最も早くゴールに飛び込んだのはガロアクリーク。1と4分の1馬身遅れの2着がヴェルトライゼンデで、サクセッションはそこから更に1と4分の3馬身遅れてのゴールとなった。
父は名短距離馬キンシャサノキセキ。
4戦2勝となったガロアクリークは、これで皐月賞への出走権を手にした。
父は短距離馬として活躍したキンシャサノキセキ。ガロアクリーク自身はデビューから3戦、2000メートル→2000メートル→2200メートルと走り、距離を短縮してきたここで初めての重賞制覇。血統的に距離短縮が良かったのか? と上原調教師に聞くと、彼は次のように答えた。
「ここまで長めの距離だと少し掛かってしまうような感じがありました。でも今回は緩い流れにもかかわらず折り合ってくれました。いつもこの感じで走れれば2000メートルでもこなせると思います」