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南ア天才騎手&ガロアクリークに
ダブる、若きデムーロとあの名馬。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2020/03/27 07:30
皐月賞の出走権を獲得したガロアクリーク。生産は'08年にNHKマイルCと日本ダービーの変則2冠を達成したディープスカイを生んだ笠松牧場だ。
南アの天才騎手ヒューイットソン。
騎乗したのはライル・ヒューイットソン騎手。彼が南アフリカで生まれたのは1997年10月30日の事。現在まだ22歳で、父のカール氏も元ジョッキー。自身もデビュー2シーズン目の2016~17年に見習いリーディングを獲得した天才騎手である。
'18~19年シーズンは実に219勝を挙げ、2年連続となる南アフリカリーディングを獲得。GIもすでに6勝を挙げ、かの地では“天才”の呼び名をほしいままにしている。
JRAで短期免許を取得したのは今回が初めてで、JRA重賞制覇はもちろん初めて。ガロアクリークの距離適性に関しては次のように言った。
「最終追い切り、そして今回のレースと乗せていただき、距離に関してはギリギリ2000メートルまで大丈夫という感触を得ました」
今回は6番人気での勝利となったが、このあたりに関しては「自信があった」と言う。
「追い切りの時に状態の良さを感じたし、能力の高い馬とも思いました。だからここでも好勝負が出来ると自信を持って乗りました」
池添に最高の形での恩返し。
ここで再び指揮官・上原調教師の弁。
「もともと良い馬なのは分かっていました。ただ、どうにも子供っぽい面のある馬だったんです。前走は2200メートルを使ったけど、騎乗した池添(謙一)君が『少し長い』と言っていたので、1800メートルにしたら良いパフォーマンスを見せてくれましたね」
2着のヴェルトライゼンデが池添騎手騎乗だったのだから、最高の形での恩返しが出来たのかもしれない。
また、折り合いに関して、調教などでなにがしかの教育をしたのかと聞くと、これにはかぶりを振って答えた。
「以前はガーッと走って行ってしまう面があったけど、今回は大丈夫でしたね。調教で何をしたというわけではないですけど、レースを経験しながら落ち着きが出たのが良かったのかもしれません」