Number ExBACK NUMBER
<ベイスターズをのぞいてみよう!>
ハマスタを熱く沸かせるチア集団。
posted2020/03/17 20:00
text by
齋藤裕(Number編集部)Yu Saito
photograph by
YDB
試合前は球場外のステージで青白のユニフォームに身を包み、キレのある踊りを見せ、スタメンの発表をグラウンドから盛り上げ、ベンチから登場するベイスターズの選手たちをフィールドへ送り出す。
横浜スタジアムのホームゲームでオフィシャルパフォーマンスチーム「diana」を見ない日はない。しかし、一体彼女たちは何者で、どんな練習をしているのか、今回、開幕に向け、練習に励むdianaに密着した。
「ゴー!ゴー!ゴー!」
寒風が吹きすさぶ真冬の2月中旬、横浜スタジアム。観客はおらず、つなぎを着た男性たちがフェンスに広告の文字を入れるなど、スタジアム改修の竣工に向けて工事が急ピッチで進む中、フィールドに女性の声が響く。青色シャツとジャージに身を包んだdianaが一塁ベンチ脇から駆け出していく。
外野の芝生まで約100mを全力疾走。位置に着くと彼女たちは10m以上先のフェンスの文字を見て、お互いに声をかける。
「私、横浜銀行?!」
「私、ノジマだよねー?」
彼女たちはフェンスに書かれたスポンサー名を目印に、メンバー同士が話し合ってポジションを確認しあっているのだ。外野スタンドを盛り上げるべく旗を振ったり、音頭を取ったりする時の実戦を想定した最終調整といえる練習だ。
レパートリーは30曲以上!
彼女たちが覚えなくてはいけない球場での動きは数十にも及ぶ。試合前の始球式から勝利時のヒーローインタビューまでお手本の動画を計19本、チームで共有しそれを覚えていく。また球場外のステージで踊る楽曲のレパートリーは30曲以上にものぼる。
球場での練習は他に試合前のスピードガンコンテスト、スタメンの発表。そしてタオルやフラッグを使って盛り上げる『勇者の遺伝子』のポジション確認などを行った。
その中で最も時間をかけたのは、プレーボール直前の選手たちを守備位置に送り出す通称”花道”の練習だ。