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<ベイスターズをのぞいてみよう!>
ハマスタを熱く沸かせるチア集団。
text by
齋藤裕(Number編集部)Yu Saito
photograph byYDB
posted2020/03/17 20:00
約230人から選ばれたという「diana」の皆さん。笑顔とダンスでハマスタを熱く盛り上げる。
360度見られる環境はあまりない。
彼女たちは書類、実技、そして自由演技&面接の試験を経て、約230人の中から選ばれた精鋭たちだ。実技試験は1分間のダンスの振り入れ(振付を覚え、自分のものにすること)を30分程度して、その後実演して見せるなどダンスの覚えの早さや上手さがチェックされ、ダンスの能力は折り紙付き。しかしそれぞれのメンバーが思わぬ課題に直面していた。
2020年、チームのキャプテンに就任した2年目のFukaさんはもともとヒップホップが好きで、ダンス歴は10年以上にのぼる。
「小学校1年のときからダンスを始めて、高校からチアダンス部に所属していました。ダンスの専門学校で他のジャンルを学んだのですが、やっぱりチアが楽しくて地元・横浜で踊りたいとオーディションに応募しました」
ダンスのレッスンにも通い、振りの覚えも早く、練習では完璧だったFukaさん。しかしスタジアムに立つと、振りが他のメンバーより早くなってしまうことがあったという。
「360度から見られるということはなかなかないので、緊張しました。ただ、スタジアムであれだけたくさんのお客さんに見られているのが楽しくなっちゃって、気持ちが先走って1人だけテンポが早く踊ってしまっていた時期もありました(笑)。普段の練習以外でも自宅で全体の踊りを収めた動画を見て、他のメンバーのダンスを見て盗み自分の動きも修正していきました」
割り箸を使って笑顔の練習も。
副キャプテン・Mahoさんは応募するにあたって、様々な球団の映像を見て決めたという。
「元々バックダンサーになるという夢があり、色んな経験を積みたいとプロ野球のチアに興味を持ちました。各球団のパフォーマンスの映像を見て、dianaが一番格好良いと思って応募しました」
K-POPのBIGBANGなどを担当している有名双子バックダンサーのクォン・ツインズのダンスを見たのがきっかけでダンスの道を志したMahoさん。格好良いダンスはお手のものだったが、あることを指摘される。
「チアとして大事な笑顔が足りないと言われました。今まではあまり笑顔を見せることのないどちらかといえばクールなダンスをやってきて、笑顔をそこまで意識することがありませんでした。それからは奥歯に割り箸を挟んで、口角を上げるエクササイズを毎日、自宅でテレビを見ながらですが、4~5時間ほどやるようになりました。ただ笑顔は磨きつつ、自然に出る笑顔が一番だと思っているので、表情は作りすぎないようにしています」