オリンピックPRESSBACK NUMBER

自転車世界選手権オムニアムで快挙!
筑波大・梶原悠未、金メダルへの道。 

text by

忠鉢信一(朝日新聞記者)

忠鉢信一(朝日新聞記者)Shinichi Chubachi

PROFILE

photograph by(C)JCF

posted2020/03/04 08:00

自転車世界選手権オムニアムで快挙!筑波大・梶原悠未、金メダルへの道。<Number Web> photograph by (C)JCF

自転車競技の本場ヨーロッパで開かれた世界選手権で勝利した梶原悠未。東京五輪での金メダルに期待が高まる。

「自分の心の弱さが許せなくなる」

 自転車競技はペダリングの出力などのデータを元にしたトレーニングが全盛だが、トラック種目はレース中にパワーなどのデータを見られない。ペース配分が重要な中距離種目を組み合わせたオムニアムはとくに、体のセンサーで力の出し過ぎや抑えすぎを感知しながらレースを進めなければならない。

 日常の練習に専門のコーチがついていない梶原は、パワーなどのデータを最新の機材で管理しながら練習しているが、時にはデータを無視して厳しい練習をすることがある。そういう練習をこなせないとき、「自分の心の弱さが許せなくなる」と梶原は言っていた。

「常識」にとらわれず、感性をフル稼働させて、自分の体と対話しながら、強くなってきた。

 競技開始から7年。

 急成長が東京五輪に間に合った、というだけでなく、科学や情報の支援がスポーツで全盛の今、梶原が勝ったことに意味があるように思える。

BACK 1 2 3
梶原悠未
フェルナンド・ガビリア
キルステン・ウィルト
ジェニファー・バレンテ
東京五輪
オリンピック・パラリンピック

他競技の前後の記事

ページトップ