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米ツアー初競演は畑岡奈紗が貫録。
河本結「なっさーはさすがだなと」。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2020/01/27 20:00
ゲインブリッジLPGAを2位で終えた畑岡奈紗(右)と初の米ツアー戦でトップ10入りした河本結。共に21歳、これからどんな活躍を見せるか。
米メディアが驚いたユイ・カワモト。
その一方で、米ツアールーキーの河本結も存在感を見せつけた。
米ツアー第2戦「ゲインブリッジLPGA」に繰り上がりで出場が決まると、大会初日からいきなりリーダーボードを駆け上がった。
見慣れない名前がリーダーボードの上位にあるため、メディアセンターでは「ユイ・カワモト? 名前の読み方あってる? どんな選手なの?」とざわめき始めた。米ツアーの選手名鑑をめくったり、インターネットで河本の基本情報を検索したり。米ツアー広報からは「あっ、奈紗と同じ歳なんだね。東京五輪の日本の代表争いは熾烈になるんじゃない」と筆者は言葉をかけられた。
初日を終えて、河本は4アンダーの2位タイ。上々のスタートダッシュを切った。
ところが、2日目はショートパットに苦戦して19位タイ。一方で畑岡は2日目に8アンダー奪って、初日27位タイ→3位タイに急浮上した。
河本は「引き出しが多い選手」。
2日目のホールアウト後、畑岡のバーディーラッシュに河本は感心した。
「なっさー(畑岡奈紗)はさすがだなと思いましたね。誰が見ても分かるように『自分とはレベルが違う』って分かっています。それでも、初日に自分も良いスコアで上がっていたので、少しでも追いつきたいなと思っていたんですけど、まだショートパットを外しているうちはダメだなあと。すぐには出来ないので、時間をかけて、じっくりじっくり積み上げていきたいなと思います」
そんな課題をあげつつも、河本は米ツアーデビュー戦を8位タイで終えた。いきなりトップ10入りは上出来だろう。「技術の引き出しが多い選手」と片平は解説する。
「日本の和芝と違って、(今週の)バミューダ芝はけっこう難しいんです。河本選手は、コントロールショットというか、高い、低い、トラブル時のショットなど、普通に初戦から打つ事が出来てましたね」
河本は、小学生ぐらいの頃から、同じくゴルフをする1つ下の弟やその当時のコーチの影響で、色んな球を打ち分ける練習をしてきたという。
「球を操るって事に小さい頃から取り組んできました。曲げる球だったり、低い球を打ったり、カットを打ったり」
米ツアーの出場権を獲得してから、特にアプローチショットの練習を重ねた。
トップ10入りは決してビギナーズラックではない。目標だったアメリカの舞台で戦える技術を持ち合わせている。