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08年に独立、16年にFIFA加盟……。
コソボがサッカーの力で蘇る!
text by
ロマン・ウェルテルRomain Welter
photograph byRomain Welter/L'Equipe
posted2020/01/22 11:40
コソボの街角では、代表チームカラーの青色と黄色のジャージとスカーフが大人気。
サッカーの力で国の存在を認めさせる!
EURO予選の抽選以降、ソーシャルネットワークを通じてイングランドと常にコンタクトを取り続けているアルベルト・ハシャニは、その週末のことをよく覚えている。
「抽選で同じ組に入ったとき、イングランド人は『コソボって何だ。いったいどこにあるんだ?』とからかっていた。ところが今日では、イングランドの誰もがコソボの位置を知り、どんな国であるかを理解している」
たしかにファディル・ボクリスタジアム('18年に悲劇的な死を遂げた、コソボのFIFAとUEFA加盟に尽力した伝説的な同国サッカー協会会長の名を冠したスタジアム)で勝利を収めたのはイングランド(0対4)であったが、真の勝者はコソボというバルカンの小国そのものだった。大きな国際試合を開催できることを証明し、ポジティブな歴史の主役となったのだったのだから。
3月26日にコソボは、EURO2020プレーオフ第1戦を北マケドニアと戦う。勝てば5日後には、EURO本大会出場を賭けたジョージア対ベラルーシの勝者との戦いが待っている。
コソボにとっての幸福な結末は、シャランドに率いられた若い世代が中心のダルダネットが、信じられないほどのパフォーマンスを発揮して再び爆発することである。
コソボの人々は――国に残る人々も国外に出て行った人たちも――辛抱強くその実現を待っている。
本大会に出場すれば、国民はこれからも夢を見続けることができる。世界中のテレビ画面に映し出されたダルダネットの雄姿を、心の底から称えながら。