炎の一筆入魂BACK NUMBER
カープ投手陣再建は横一線から。
中崎、一岡、今村が胸に秘める思い。
text by
前原淳Jun Maehara
photograph byNanae Suzuki
posted2020/01/12 11:40
一岡竜司は2017年、'18年と59試合に登板したが、'19年は33試合に留まった。
ベテランではないが、若手でもない。
中崎、一岡同様、今村もまたチームメートへのライバル心をぎらつかせるタイプではなかった。それが広島ブルペンのひとつの空気感をつくってきたような気もする。
ただ、新しい風に立ち向かう立場となった新シーズンを前に、それぞれが新たな一面も見せている。
広島には新加入の2選手を含め、5人の外国人投手がいる。最大で3人登録も、投手陣再建を目指す球団の思いがうかがえる。だからこそ、燃えるものがある。中崎は言った。
「次々に発表されましたけど、外国人枠もある。最後は僕ら日本人が頑張らないといけないと思う。負けないようにやっていきたい」
ほかの日本人投手も新監督就任で横一線となる争いを前に、目の色を変えていることだろう。3投手はまだ20代でベテランではないが、若手でもない。求められるのは、結果のみ。新監督の構想の中で大きな期待はあっても、ポールポジションは与えられていない。時代は自らの力で切り開いていかなければいけないときもある。