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ビジャが残した華麗なゴールたち。
メッシ、ペップが信頼した男の功績。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images
posted2019/11/14 11:30
電撃引退を発表したビジャ。Jリーグでも多くのゴールで観客を魅了してくれた。
ビジャの全盛期のゴール数は?
サッカーでストライカーほど「ゴール」というわかりやすい数字で判断されるポジションはない。2桁を超えれば主力、20ゴール以上で得点王争い、30ゴール到達でワールドクラス、40ゴールだとメッシかロナウドね、という感じだろう。
ではビジャは、全盛期にどのくらいの成績を残していたのだろうか?
以下、リーガ1部でビジャが残した各シーズンの成績である。数字は『transfermarkt』を参照した。
<ビジャのリーガ1部での成績>
サラゴサ時代
'03-'04 38試合17得点
'04-'05 35試合15得点
バレンシア時代
'05-'06 37試合25得点
'06-'07 37試合15得点
'07-'08 27試合18得点
'08-'09 33試合28得点
'09-'10 32試合21得点
バルサ時代
'10-'11 34試合18得点
'11-'12 15試合5得点
'12-'13 28試合10得点
A・マドリー時代
'13-'14 36試合13得点
合計
352試合185得点
2ケタ得点は11シーズン中10回。
恐ろしいのは、1ケタ得点に終わったのがバルサ時代の2011-12シーズンだけであること。リーガ得点王に贈られる「ピチーチ賞」こそ一度も獲得していないが、11シーズン中10回の2ケタ得点達成は、際立った安定感である。
なおビジャの決定力はヨーロッパのカップ戦でも光っており、2009-10シーズンのELでは10試合6得点、CL本戦でも出場6シーズンで14ゴールを奪っている。これほど計算できるストライカーなら、彼を起用したエメリ、グアルディオラといった名将の信頼が厚かったのは間違いないだろう。