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ジェッツがまさかの最下位スタート!?
地元出身、原修太の成長が苦境を覆す。
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph byB.LEAGUE
posted2019/11/02 08:00
国士舘大を経て2015年に千葉に加入した生え抜きの原。昨季レギュラーシーズンは48試合に出場し平均3.3得点。今季はそれ以上の活躍に期待がかかる。
「あの2人が抜けてディフェンスの強度が」
しかしながら、原は地元出身でありながら「特に今日気持ちを入れ直したということはないです」と語る。それは以下のような理由によるものだ。
「ホームは守らなきゃいけない場所。60試合全力で取り組んでる中でもホームの30試合は特に力が入るんですが、自分はその30試合変わらずにハードにプレーしているつもりなので」
それ以上に原が強く意識しているのは、「1年目からこのチームでプレーさせてもらっていて、何度も悔しい思いをしてきた」と言うように、千葉の一員として昨シーズンまでに味わってきた悔しさだ。
その中で、石井とチェンバースが抜けたというマイナス面から目を逸らさず、しっかり向き合っている様子も窺える。
「昨シーズンの話は今することではないかもしれないんですが、少なくとも今の段階では誰が見てもあの2人が抜けたことでディフェンスの強度が落ちている。そこを自分が引き上げて、一緒に出ている他の4人の強度も上げられるようにしていきたいです。
僕はあの2人とはタイプも違いますし、例えば石井さんのように3ポイント王を目指すというのも全くない。自分の色を出しつつ、昨シーズンの2人を超えるような選手になりたいと毎日思っています」
目標はあくまでも昨季以上。
そして何より、原が見据えるのは昨シーズン以上の高みに上ること。チームはまだ勝率5割という状況だが、原は自信を持っている。
「昨シーズンはファイナルで負けてしまったんですが、レギュラーシーズンは最高勝率で良い1年を過ごした。今はまだそことのギャップがあって連係がうまくいっていない部分がありますが、1試合1試合戦っていくことで昨シーズンより良いチームになる自信はある。それを信じてやっていきたいです。
この数試合だけ見て『昨シーズンより弱くなった』という人はいると思うんですが、大半の人は僕たちを信じて応援してくださっている。その期待に応えられるように、シーズンが終わった時に『昨シーズンより良かった』と思ってもらえるチーム、選手になっていきたいと思います」