松岡修造のパラリンピック一直線!BACK NUMBER
修造、驚嘆! パラ水泳・成田真由美が
アトランタ大会を目指すまでの道のり。
text by
松岡修造Shuzo Matsuoka
photograph byYuki Suenaga
posted2019/11/04 09:00
難病、交通事故、練習プールが無い、過酷な練習……多くの困難を事も無げに語る成田真由美さんに松岡修造さんも脱帽気味。
2020年の東京でも「選手」として。
成田「0.01秒を縮めるための練習なので、苦しくて当然って私は思っちゃうんですよね」
松岡「そう言われたらそうだけど……」
成田「今でも練習はめちゃくちゃきついです。でも、そんな簡単にあきらめられる目標じゃないんですね。松岡さんのテニスがそうであったように、目標が常にあるので」
松岡「2020年の東京も選手として出たいと」
成田「そう思ってます」
成田さんは2008年の北京大会後に一度は現役を退いた。だがリオ大会の前年に選手復帰を果たし、リオ大会では50m自由形(S5クラス)で5位に入賞(日本新)するなど奮闘した。2020年の東京大会に向けても代表の座を勝ち取りたいとの意思を明らかにしている。
(構成:小堀隆司)
成田真由美(なりた・まゆみ)
1970年8月27日、神奈川県生まれ。中学生のときに横断性脊髄炎を発症。ウィルスによる脊髄の炎症で下半身が麻痺し、車いす生活になる。その後、23歳のときに水泳大会の誘いを受けたのをきっかけに水泳を始める。96年アトランタパラリンピックに初出場、金メダル2個を獲得。その後もシドニー、アテネ、北京と4大会連続出場し、4大会合わせて計15個の金メダル、3個の銀メダル、2個の銅メダルを獲得。現役生活を続ける一方で、2020東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事も務める。