酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
カーショウやバーランダーより凄い、
ダルビッシュの後半戦2つの成績。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byAP/AFLO
posted2019/10/07 11:30
前半戦はなかなか勝ち星がつかなかったダルビッシュだが、後半戦のピッチングはさすがの能力を見せつけた。
奪三振と与四球の数字がすごい!
後半戦のダルビッシュのすごさは、奪三振と与四球の数字を見なければわからない。9イニング当たりの奪三振数であるK9を見てみよう。
<後半戦のナ・リーグK9、5傑>
1 ダルビッシュ有(カブス)
13.00(81.2回118奪三振)
2 ビューラー(ドジャース)
11.72(78.1回102奪三振)
3 フラハーティ(カーディナルス)
11.23(99.1回124奪三振)
4 デグロム(メッツ)
11.20(94回117奪三振)
5 カーショウ(ドジャース)
11.11(79.1回98奪三振)
K9が9.00を超えればイニング数を上回る奪三振ということになる。パワーピッチャーの一つの指標だ。今季後半のダルビッシュは1イニングで1.5個近い三振を奪っていた。なみいるメジャーの先発投手の中でも飛びぬけていたのだ。
援護点は少なかったが、ダルビッシュは打者を圧倒していたことがこれでわかる。
それ以上に、今季後半のダルビッシュの真骨頂はK/BBにある。奪三振数を与四球数で割った数値だ。こちらはアメリカン・リーグも含めたMLB全体での後半戦の10傑を出そう。
1 ダルビッシュ有(カブス)
16.86(118奪三振7与四球)
2 バーランダー(アストロズ)
9.80(147奪三振15与四球)
3 コール(アストロズ)
8.67(156奪三振18与四球)
4 ヤーブロー(レイズ)
7.78(70奪三振9与四球)
5 ビーバー(インディアンス)
6.94(118奪三振17与四球)
6 デグロム(メッツ)
6.16(117奪三振19与四球)
7 ジョリト(ホワイトソックス)
5.68(108奪三振19与四球)
8 フラハーティ(カーディナルス)
5.39(124奪三振23与四球)
9 グレインキ(ダイヤモンドバックス/アストロズ)
5.27(79奪三振15与四球)
10 シンダーガード(メッツ)
5.05(101奪三振20与四球)