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岩田康誠と浜中俊が語る家族の支え。
秋華賞を予想する“サイン”も? 

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齋藤裕(Number編集部)

齋藤裕(Number編集部)Yuu Saitou

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photograph byYasuyuki Kurose

posted2019/10/04 17:00

岩田康誠と浜中俊が語る家族の支え。秋華賞を予想する“サイン”も?<Number Web> photograph by Yasuyuki Kurose

(左から)追い切りを終えすぐ取材に応じてくれた岩田。胸の勝利数「1000」が輝いている浜中。

浜中は「家族のために、とかは一切思っていない」。

 黄金色の「1000 WINS」という文字が胸にあしらわれたジャンパーを着て、朝7時に取材に応じてくれたのは浜中俊。今年5月にダービーを初めて制し、8月には1000勝を達成した。現在30歳のまさに脂の乗ったジョッキーだ。

 思い出深い秋のレースのひとつとして挙げたのは'09年のスリーロールスで制した菊花賞だった。

「あのときはデビュー間もなく、GIを勝つのが難しいとか知識もないまま乗っていましたね。当時は岩田(康誠)さんにレースをどうやったら勝てるかなどアドバイスを求めながら、やっと頭と体がリンクしたのが菊花賞の前のレース(野分特別)。気持ちよく乗ることができ、自分の中で『こういうことか』という感覚を掴んで、自信がつきました」

 スリーロールスは惜しくも次の有馬記念で左前浅屈腱不全断裂を発症し、競走中止。そのまま種牡馬となった。突然の別れが訪れたことも含めて、騎手として同馬から教わることは多かった。

 当時、20歳の浜中には私生活でも転機が訪れていた。同年に結婚した夫人は菊花賞の当時、長女を身ごもっていた。しかし、鞍上では家族のことは頭になかったという。

「ちょうど結婚とGI制覇、子供といいことがあったとまとめられますけど、『家族のために』とかは一切思っていないです。騎手としての自分の人生に頭がいっぱいでまわりを思えるほど余裕がなかった(笑)」

騎手と、家庭人の人生は別?

 騎手としての人生は別、というようにあっさりそう言い切った。2015年ラブリーデイの天皇賞・秋など2つのGIを制したシーズンも、家族のことはそこまで考えていなかったという。しかしその後、落馬によるケガが重なった苦しい時期に気づくことがあった。

「きつい時に家族が支えてくれていたし、自分が暗くなっても家の中の雰囲気が暗くならないように気を使ってくれていたんです。今年のダービーを勝った時には泣いて喜んでくれた。自分が良くない時期に支えられていたんだ、と気づくことができました。

 オークスとか春のGIは東京に見に来てくれるんです。といっても競馬はついでで、ディズニーランドに行きたいだけみたいなんですけど(笑)」

【次ページ】 秋華賞を“ミッキー”で制覇。

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