ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
新根室プロレスが今年で解散を発表。
パンダと追ったサムソン宮本の「夢」。
posted2019/09/18 18:00
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph by
Gantz Horie
「今年いっぱいで、新根室プロレスを解散いたします!」
9月14日、北海道根室市の三吉神社で行われた社会人アマチュアプロレス団体「新根室プロレス」のエンディングで、同団体の代表を務めるサムソン宮本から、衝撃的な発表がされた。
毎年9月に地元の三吉神社例大祭で行われるプロレス大会は、13年前に新根室が旗揚げ戦を行ったイベントであり、2年前には今や全国的な人気者となった“身長3mの着ぐるみレスラー”アンドレザ・ジャイアントパンダのデビューの舞台にもなった、新根室プロレス年間最大のビッグマッチ。
今年も、1980〜90年代に新日本プロレスで数々の名レスラーをコールした“レジェンドリングアナウンサー”の田中ケロをスペシャルゲストに迎えて、地元根室市民だけでなく、道内外から500人以上の観衆が神社の境内に集まる大盛況の中で開催された。
マイクを握ったサムソンの口から……。
メインイベントでは、アンドレザ・ジャイアントパンダが入場しリングインした瞬間、“体内”から煙を吹いてぺしゃんこになり戦闘不能になる大アクシデントがあったものの、急遽、“息子”のラジャ・パンダが倒れた父に代わって宿敵ジャイアントZOZOマシンと対戦。
まったくの予定外ながら、アドリブ全開で観客を大いに盛り上げ、メインの重責をはたした。
こうして、今年も三吉神社大会は大団円のうちに幕を閉じるかと思われたが、最後にマイクを握った代表のサムソン宮本から、観客に向かってゆっくりと語りかけるように衝撃的な発表がされたのだ。