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『かくしてバンドは鳴りやまず』
早逝の作家・井田真木子の
遺作に垣間見る無二の本質。 

text by

早見和真

早見和真Kazumasa Hayami

PROFILE

photograph bySports Graphic Number

posted2019/09/11 07:30

『かくしてバンドは鳴りやまず』早逝の作家・井田真木子の遺作に垣間見る無二の本質。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『かくしてバンドは鳴りやまず』井田真木子著 リトル・モア 1800円+税

 あの『プロレス少女伝説』の井田真木子の新しい連載が始まった。それも古今東西のノンフィクション作家を題材にするという。

 いまはもうない渋谷のブックファーストで、いまはもうない雑誌「リトルモア」を立ち読みしながら、当時大学生だった僕は興奮した。

 井田さんのゴツゴツした文章が好きだった。誠実で、ユーモアがあって、マジメで、たぶん少し面倒くさい。むろんお目にかかったことはないけれど、文章を通じてその人となりが手に取るようにわかった。少なくとも、そう勘違いさせる力が井田さんの文章にはあった。

 連載で取り上げられた作家は、トルーマン・カポーティにランディ・シルツ、『きけわだつみのこえ』に絡めてドミニク・ラピエールとラリー・コリンズ、そして『大統領の陰謀』のカール・バーンスタインとボブ・ウッドワード。

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