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ラグビーW杯出場20カ国の情報を網羅。
名鑑づくりは“テストの答案返し”。 

text by

多羅正崇

多羅正崇Masataka Tara

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photograph byIchisei Hiramatsu

posted2019/09/18 10:00

ラグビーW杯出場20カ国の情報を網羅。名鑑づくりは“テストの答案返し”。<Number Web> photograph by Ichisei Hiramatsu

日本をはじめ出場20カ国のチーム&選手情報がまとまった別冊付録。対戦日程やテレビ放送のスケジュールも収録している。

予想が外れると仕事が増える。

 予想が外れた分だけ仕事が増えていくことになるので、毎回のメンバー確認は冒頭のように“答案返し”の心境である。

 正解不正解の結果はといえば――予想がすべて当たった国はなく、最大8人の差し替えがサモア代表、トンガ代表、ナミビア代表。最小の差し替えは日本代表の1人という結果。残念ながら優等生とは言えなかった。

 そして続々と発表される各国代表メンバーの中には、驚きの正解(=サプライズ選出)もあった。各国のチーム紹介や注目選手などは選手名鑑をご覧いただくとして、ここでは作業過程で驚かされた選出を取り上げて紹介してみたい。

日本と同プールのサモアには驚きの37歳が。

 まずは、日本代表が入ったプールA。驚きの選出はサモア代表のスタンドオフ、トゥシ・ピシだ。

 サントリーに7季在籍した経験があり、日本のラグビーファンにはお馴染みの選手。スーパーラグビーのサンウルブズでは2016年の参入初年度で一等輝いていた。

 昨秋にサモア代表として活動しており、当初はメンバー入りを予想していた。しかし今年度は環太平洋6カ国によるパシフィック・ネーションズカップ(PNC)に参加せず、英ブリストルから移籍した豊田自動織機でトップリーグカップ2019に参戦していた。

 もう37歳だし、このまま不参加か――。そう踏んでいたため最初の執筆時には予想から外していたので個人的にもサプライズだった。さらには同じくPNCには不参加だった元リコー、ティム・ナナイウィリアムズ(30歳)もいたから二重に驚いた。

 10月5日の日本代表戦にピシは登場するのか。瞬間的な着想を大事にするファンタジスタ系の司令塔だけに、予測不能なプレーが楽しみだ。

【次ページ】 オールブラックスも意外な人選。

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