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ラグビーW杯出場20カ国の情報を網羅。
名鑑づくりは“テストの答案返し”。
posted2019/09/18 10:00
text by
多羅正崇Masataka Tara
photograph by
Ichisei Hiramatsu
まるでテストの答案を返されてるみたいだ――。
発売中のNumber986号ラグビーW杯プレビュー特集には、別冊付録として32ページのボリュームの選手名鑑「ラグビーワールドカップ2019 出場20チーム完全ガイド」がついている。
参加20カ国のチーム概要と、各メンバーの紹介文の執筆を担当していた筆者が、朦朧とする意識の中で感じたのが冒頭の思いである。
制作のスタートの時点で仕事量が膨大になることは予想をしていた。懸念は別のところにあったのだ。
各国のW杯メンバー発表を待っていては、作業が到底間に合わない――。
今回のワールドカップの参加20カ国の最終メンバー31人の登録期限は9月2日。別冊付録の内容等の最終チェックを終える校了日は9月4日――登録期限のわずか2日後だったのだ。
登録期限は9月2日でも、チームによってメンバーを公に発表するタイミングはまちまちである。イングランド代表は最も早い8月12日に、日本代表は8月29日に最終メンバー31人を発表した。アメリカ代表にいたっては、校了日の4日後にあたる9月8日の発表となり、残念ながらこちらは選手の差し替えはできなかった。
31人を事前に予想して紹介を用意。
どの国がいつメンバーを発表するか分からないが、とにかく始めるしかない。8月の猛暑のなか、執筆はスタートした。
まずは参加国のメンバー31人を予想し、扱うページ数に応じて最大31人の選手キャプション(紹介文)を用意する。
そしてメンバー発表がされるたびに随時照らし合わせ、メンバー入りしなかった選手は外し、入った選手は新たにキャプションを書いていく。その繰り返しだった(ちなみに選手名鑑には予想スタメンのフォーメーションもあり、それも修正が必要である)。