134億円を費やした上層部の野心。

　いま、多くのメディアがビッグ6の牙城を崩す一番手としてレスターを上げている。中盤の陣容は申し分ないのだから、極めて妥当な高評価だ。

　しかし、くどいようだがDF陣は質量ともに不足している。したがってプレミアリーグに風穴を開けるためには、チーム全体が守備意識をより研ぎ澄ませることだろう。

　シティとリバプールの2強はともかく、ビッグ6の残る4チームは少なからぬ不安を抱えてシーズンの開幕を迎えた。プレミアリーグのヒエラルキーに転換期が訪れつつある。この夏、レスターは9549万ポンド（約134億円）を移籍市場に投下した。上層部の決意表明ととらえていいだろう。

　さぁ、あとは答を出すだけだ。昨年10月、ヘリコプター事故で亡くなった前オーナー、ビチャイ・スリバッダナプラバ氏もどこかで見守っているに違いない。