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“世界”と縁遠かった入江ゆきの逆襲。
攻めきるレスリングで掴む東京五輪。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAFLO

posted2019/09/01 11:40

“世界”と縁遠かった入江ゆきの逆襲。攻めきるレスリングで掴む東京五輪。<Number Web> photograph by AFLO

逆転負けを喫し続けた須崎優衣(左)に、今年7月プレーオフで勝利した入江ゆき。世界選手権でメダルを獲得すれば、五輪代表内定となる。

「まだ五輪が決まったわけではない」

 人と人が直接戦う「対人競技」の場合、日々磨いた技術や体力がベースであるのはむろんのこと、相手の研究と対策、そして「気持ち」が重要な要素となる。拮抗した関係では、それが優劣を生む。

 現在、東京で行なわれている柔道の世界選手権でも、それは明らかだった。

 例えば、初日の男子60kg級で勝ち上がったのは、各国では「2番手」と目されている選手たちであった。必死さが、1番手を上回る躍進につながっていた。

 入江もまた、上位の選手である一方で、トップに立てずにいた。

 今年の世界選手権でメダルを獲得すれば、五輪代表内定となる。裏を返せば、世界選手権出場を逃すと、東京五輪への道は遠のく。ずっと追い求めていた舞台に立つために、最後の最後の機会で、ついに自身の殻を破っての、世界選手権への切符だった。

「まだオリンピックが決まったわけではないですし、世界選手権は初めてなので、びびることなく、戦えるよう準備したいです」

 挑む気持ちを保持できるかどうか。

 遅咲きのレスラーは、あらためて自身と向き合いながら、大舞台に向かう。

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