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<マジョルカ現地レポート>
KUBOを迎えた島の熱狂。

posted2019/08/30 08:00

 
<マジョルカ現地レポート>KUBOを迎えた島の熱狂。<Number Web> photograph by Kazuhito Yamada

移籍後最初の試合は招集メンバーから漏れたが、スタジアムに姿を見せた久保には熱い視線が注がれた。

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph by

Kazuhito Yamada

リゾート地として知られる地中海の島で、日本の18歳は救世主として期待される。レアル・マドリーとの深い関係や日本との縁を、地元の人々が語った。(Number985号掲載)

 マジョルカ島はスペイン本土から東へ150kmほど進んだ地中海に浮かぶ、バレアレス諸島最大の島だ。人口は約85万人。夏になると北のほうから大勢の観光客がバイキングみたいに押し寄せてくるので、その数字は少しだけ増える。

 久保建英がこの島にやってきたのは8月も終わりを迎えた頃だった。

 レアル・マドリーの若手がマジョルカに来るらしい――。

 そんな噂がメディアで流れはじめてから加入決定まで時間はかからなかった。空港に駆けつけた地元記者たちは主役を取り囲み、島で発行される一般紙「ディアリオ・デ・マジョルカ」も「ウルティマ・オラ」も、一面に大きく久保の写真を使い大々的に報じた。2季前まで3部リーグを戦っていたマジョルカは奇跡と呼ばれる2季連続昇格を果たし、7季ぶりにリーガ1部に復帰。そんなときにレアル・マドリーから話題の若手がやってきた。久保の加入はこの夏の一番のニュースだった。

 マジョルカ最大の町、パルマにある本拠地ソン・モイクスに近づくと、はやくもKUBOの名前の入ったユニフォームを着た家族連れがいた。夏のプレシーズン、錚々たる顔ぶれのマドリーの中で見せた印象的なプレーの数々は、この地の人々にまでしっかりと届いている。

 スタジアムでの初練習に参加した久保はチームメイトの輪の中で頭を叩かれるスペイン式歓迎を受けていた。

 赤い練習着姿は目新しく映るが、チームメイトと会話し、時に質問をしながら、ごく自然に溶け込んでいる。マジョルカのビセンテ・モレノ監督は微笑む。

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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久保建英
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海外サッカーの前後のコラム

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