ファイターズ広報、記す。BACK NUMBER
日本ハムが3年連続“三つ星”評価。
同志に寄り添う「客セン」の対応術。
text by
高山通史Michifumi Takayama
photograph byKyodo News
posted2019/08/19 18:00
日本ハムのお客様センターは国内プロスポーツ球団では3年前に初めて、電話応対サービスに関する格付け調査で三つ星を獲得した。
飲食店でいえばミシュランの最高評価。
ここからは手前味噌であるが、誇らしい事実を記す。ファイターズの「お客様センター」は、3年連続で栄誉を手にしている。
世界最大のサポートサービス業界団体「HDI(Help Desk Instituteの略、米国コロラド州)」の「HDI-Japan」が実施する窓口対応などサービスレベルの格付けを行う「HDI問合せ窓口格付け調査」というものがある。
2016年から2018年まで、4段階の中で最高評価の「三つ星」を3年連続で獲得しているのである。分かりやすく説明すれば、飲食店を格付けするミシュランの最高評価を得ているようなものだ。
今年、異業種からの転職で、前職でも同様の部門を約10年担当していたのが現センター長の男性Oさん。掛け値なしに「初めて仕事ぶりを見た時にスキルとレベルが高く、評価されるのは当然だと思った」と圧倒されたほどの能力を備えているそうだ。
通称「客セン」に宿る遺志。
最後に付記する。
現在の「お客様センター」の源流を構築した女性がいた。Tさんである。私と同い年だった。かつて、お客様センター長を務めていた。壮絶な闘病の末に昨年、逝去された。触れた時間はわずかだったが、利発で、仕事に対してストイックで厳しい方だった。
私が転職したばかりのころ、細やかな気遣い、手引きでサポートをしてもらったのは今も忘れない。その恩は、いつも胸に秘めている。
球団事務所内の広報部とは別のスペースに、通称「客セン」は位置する。通り掛かると、ふとTさんを思い出す。
年々、総合力を高めている「お客様センター」に遺志は宿り、それを継ぐ「最強チーム」がある。