甲子園の風BACK NUMBER
甲子園で勝つには打線の力が大事。
地方大会のOPSで優勝候補を占うと?
text by
大利実Minoru Ohtoshi
photograph byKyodo News
posted2019/08/07 12:00
全出場校1位の地方大会OPSを引っさげて甲子園へやってきた八戸学院光星。初戦も9点を奪って誉を下した。
明徳義塾、明石商はOPSは低いが……。
このようにOPSを調べていくと、各校の特徴もよく見えてくる。
たとえば、2010年以降じつに9度目の出場となる明徳義塾は、1.000台が一度もない(2017年の.926が最高)。それでも、この間の夏の甲子園では12勝8敗の成績を収めている。接戦の展開を勝ち切れる守備と、1点をもぎとる小技が、明徳義塾の野球を支えていると言っていいだろう。
明徳義塾中・高で指導経験がある狭間善徳監督の明石商も、明徳義塾に似たタイプ。2018年は.889、2019年は.873と、決して高くはない。ロースコアの接戦を得意にする。
データどおりに前評判の高い学校が、優勝争いを繰り広げるのか。あるいは、データを覆す学校が出てくるのか。予定通りに日程が進めば、8月21日に令和最初の夏の王者が決まる。