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ネイマール不在も「メッシ、チャオ」。
コパ大一番を制したブラジルの組織力。

posted2019/07/05 11:00

 
ネイマール不在も「メッシ、チャオ」。コパ大一番を制したブラジルの組織力。<Number Web> photograph by Getty Images

異様な雰囲気の中、“メッシ封じ”を遂行したブラジルが。決勝の相手はグループステージで大勝しているペルーだ。

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下薗昌記

下薗昌記Masaki Shimozono

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 ブラジルで最も熱狂的なサポーターを持つコリンチャンスでクラブ世界一を勝ち取ってきたチッチ監督。酸いも甘いも嚼み分けてきたはずの指揮官が、宿敵アルゼンチンとの準決勝を前にした会見で、こんな本音を漏らしていた。

「期待感と緊張が入り混じって、よく眠れなかった」

 メンタル的にタフな男として知られるチッチ監督でさえ、試合前から平常心を保てない大一番がアルゼンチンとのスーペル(超)クラシコである。

 1908年における初顔合わせ以来、100年を超えて激しい火花を散らしあってきた抗争の歴史には常に、両国を代表するクラッキが輝きを放ってきた。

 まだアルゼンチンとの対戦が決まっているはずもない6月14日のコパ・アメリカ開幕戦――。ボリビアが対戦相手にも関わらず、モルンビースタジアムに集ったブラジル人サポーターたちは5年前のW杯ブラジル大会を機に誕生したこんなチャントとともに気勢を上げていた。

「1000ゴール、それはペレだけ。マラドーナはコカイン野郎」

 もっとも、代表チームの後押しではブラジル人に勝るとも劣らないアルゼンチン人も、ブラジル各地のスタジアムで「マラドーナはペレより上」とリズム感のよい歌声とともにきっぱりと主張するのだ。

名将もお手上げのメッシ対策。

 今大会、4試合連続無失点で準決勝に駒を進めたブラジルはエース、ネイマールが不在でもその組織力は健在。

 一方、グループステージでは苦戦を強いられたアルゼンチンは攻守の歯車がかみ合っている状態とは程遠いものの、チッチ監督が最も警戒すべき選手としてその名を挙げたのはメッシだった。

「メッシを無力にできないのは仕方がない」(チッチ監督)

【次ページ】 ブラジル人もメッシ目当てで会場に。

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