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日本で蒔かれた未来への種。
ジュニアゴルファーたちの祭典。
posted2019/07/10 07:00
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph by
Getty Images
ウガンダにゴルフ場はあるの? YES. 首都カンパラを中心に14のコースが点在している。
ウガンダにプロゴルファーはいるの? YES. 43人いる。ほとんどが南アフリカのサンシャインツアーでプレーしている。
その国名を聞けば「カレーライスは飲み物」といったタレントの方をパッと思い浮かべる人も多いかもしれない。日本では馴染みの薄い東アフリカの一国の、さらに馴染みのないゴルフ事情を教えてくれたのは、6月18日から21日まで中京ゴルフ倶楽部・石野コースで開催されたジュニアゴルフの国別対抗戦「トヨタジュニアゴルフワールドカップ」に初出場した同国代表の面々である。
各日のチーム上位3人の合計スコアで争う団体戦ではトップと133打差、ブービーのメキシコとも80打差というぶっちぎりの最下位。それも無理はない。ウガンダでの人気スポーツはサッカー、陸上、バスケットボール、野球、英国領だったこともあってクリケットなど。
ウッドボールと呼ばれるゲートボールに似た競技があるが、これに比べるとゴルフはずっとハイソなスポーツでまだ競技人口1000人余りの新興競技なのである。
クラブを持ったウガンダのPR大使。
ただし、彼らにはプレー以外にも重要な役割があった。チームウェアの背中に刺しゅうされていたのは「#VISITUGANDA」のハッシュタグ。これは政府観光局のキャッチコピーでもあるという。代表のステファン・カサイジャコーチがメッセージの意味を説明してくれた。
「ウガンダはツーリズムの国。ビクトリア湖やナイル川、たくさんの滝もあるし、世界遺産のルウェンゾリ山地国立公園、マウンテンゴリラやオオツノジカの生息地など見切れないぐらいの観光スポットがある。たくさんの人に来てもらいたい。我々は選手というだけでなく、国のアンバサダーの役目も担っているんだ」
ゴルフを糸口として母国の存在を海外に広める。彼らはクラブを持ったPR大使でもあった。