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女子バスケ代表に本川紗奈生が復帰。
頼もしきドライブクイーンの執念。 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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posted2019/06/16 17:00

女子バスケ代表に本川紗奈生が復帰。頼もしきドライブクイーンの執念。<Number Web> photograph by Getty Images

リオ五輪ではスタメンのシューティングガードとして得意のドライブを武器に活躍した本川紗奈生。

シュートフォームの矯正も効果あり。

 5月に入ってから3ポイントシュートのフォーム矯正に着手。ボールをセットしたときのヒジの位置を高くした。特に力を入れたのが、ホーバスHC流の戦術で本川が数多く受け持つことになる、コーナー付近からのシュートだ。0度の位置から繰り返したシューティング練習はしっかりと実を結び、第1戦の第1クォーターで打った3点シュートはエアーボールになってしまったが、第3クォーターでは見事決めた。

「最初はエアーをしてしまいましたけど、それでも打とうという気持ちになれましたね。決めたときのシュートは自分でも感触が良かったです」

 フォーム矯正に関してはフリースローでも取り組んでいる。以前は一度ボールを下に下げてからシュートしていたのを、最初から高い位置にセットして打つようにした。こちらも成果は抜群。第2戦ではフリースロー4本を打って4本とも決めた。

「毎日の練習がプレッシャーで大変でしたが、ファンの人たちに見てもらうことや、メディアの皆さんに見てもらうということを考えると、やはり自分でプレッシャーを掛けないといけない。あの時(リオ五輪)のプレーを見てくださる人たちがいるから、こんなんじゃ本川はダメだなと思われないように頑張りました」

リオのチームメイトたちが次々と引退。

 リオ五輪の中心選手だった吉田亜沙美や大崎(旧姓間宮)佑圭は現役を退いた。リオ五輪のスターティングファイブで、今回のベルギー戦の先発に入ったのは本川ただ1人(渡嘉敷来夢は今回は不在)。

「リオ五輪の1年前は、日本がどういうチームであるかを他の国が知らなかったと思います。でもリオ五輪の後は、日本は速いし怖いチームだと分かって、アジャストしてきている。今は怖い国、イヤだと思われる国に入ってきたと思いますね」

【次ページ】 東京五輪の金メダルを本気で掲げて。

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