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花巻東対決ならず全米もガックリ。
菊池雄星vs.大谷翔平は実現するか。
posted2019/06/03 17:30
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Kyodo News
菊池雄星vs.大谷翔平。
野球ファンが楽しみにしていた5月30日のふたりの米国初対決は、大谷がラインナップから外れたことで先送りとなった。
今回、ふたりの対決は間違いなく米国でも注目を集めていた。それは米国版ヤフースポーツが掲載した記事でもわかる。
まずは見出しから。
「エンゼルスのブラッド・オースマス監督が心待ちにしていたショウヘイ・オオタニとユウセイ・キクチの対決を何気なく奪う」
そして、記事ではこう続けた。
「オースマス監督にはラインナップカードにDHとしてショウヘイ・オオタニの名前を書く仕事があった。オオタニと日本人スターであるキクチの対決をみんなが心待ちにしていた。だが、オースマス監督はその簡単な仕事を遂行しなかった」
米国メディアも「勘弁してくれ!」
落胆ぶりは日本メディアだけでなく両軍を担当する米国メディアも同様だった。
シアトルの担当者は数日前からふたりの日本での対戦成績を日本報道陣に聞いて回り、活字、放送の両媒体で5打数2安打、3三振の詳細を伝えてきた。
そして、当日。大谷がラインナップから外れていると知るや、叫び出した記者がいた。
「勘弁してくれよ! どうなっているんだ、これは! 君たち(日本報道陣)はこれでいいのか!?」
対戦を楽しみにしていたその記者は、マリナーズのスコット・サービス監督に聞く“無茶ぶり”までしてみせた。
「オオタニがラインナップに入っていないことをどう思う?」
指揮官は“そんなこと俺に聞くのかよ”と言った表情ながらも顔は笑っている。そう、質問した記者を含めみんな笑顔。ラインナップから外れたことをジョークを交えて嘆いたのである。