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「FWとして勝負できるクラブへ」
岡崎慎司が移籍を決意するまで。
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byTomoko Nagakawa
posted2019/05/01 11:30
冬の移籍市場では同じリーグのハダースフィールドなどからオファーが来ていたというが、果たしてどこへ移籍するのだろうか。
「試合にも出ていないし、プライドもない」
しかし、33歳のストライカーにとって、移籍先探しは容易ではないだろう。レスターでの残り2試合はマンチェスター・シティ、チェルシーとビッグクラブとの対戦が続くが、そこでのチャンスはわずかかもしれない。それでも負傷のない好コンディションであることを示せれば、日本代表への招集の可能性はある。
代表招集が叶えば、6月にはコパアメリカが待っている。移籍マーケットへ強いインパクトを残すための好舞台とも言える。約1年間のブランクがあるなかで、現状のチームにいかにマッチし、そこで違いを見せられるか。その勝負では「過去の実績は関係ない」と岡崎は言う。
「試合にも出ていないし、プライドもない。だから、本当にゼロからなんです」
思えば、レスターへ移籍したときも、過去のキャリアをリセットする気持ちで挑戦した。それから4シーズン、プレミアリーグ優勝、チャンピオンズリーグベスト8進出などを体験し、手ごたえもつかんだ。しかし、それに甘んじることなく、フレッシュな状態で新たな挑戦の場を探す。
4月25日発売のNumber977号「平成五輪秘録」では、第2特集で現在イングランド・プレミアリーグの優勝争いを繰り広げるリバプールとマンチェスター・シティについての記事を4本掲載。岡崎慎司選手が同じストライカーの目線から、マンチェスター・シティの“必殺仕事人”セルヒオ・アグエロについて語ってくれています。