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14年続けた体操のお兄さんを卒業。
よしお兄さんが子供たちに貰った物。
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byKiichi Matsumoto
posted2019/04/28 10:00
中学時代から得意だったという変幻自在の変顔。『ブンバ・ボーン!』では当初は振り付けになかったが、途中から取り入れてすっかりお馴染みに。
時間と隙間があったら逆立ちする生活。
スタジオ収録があり、コンサートがあり、ツアーにも出る。体操のお兄さんはバック宙やバック転などをたびたび繰り出すだけに、日常的なトレーニングやケアは欠かせなかった。14年の間には、ぎっくり腰でコンサートの収録に臨まざるを得なかったことも1回だけあったという。
週2、3回はジムに通うことを心掛け、「時間と隙間があったら逆立ちする」ことが体操部時代からの日課。身体表現のりさお姉さんのコーナー「パント!」のリハーサルが行われている横で、ひたすら腕立て伏せをしていることもよくあった。
ツアーに出ればコンサートの本番終わりで整体に出かけ、ストレッチポールや筋膜はがしグッズなど、そのたぐいのアイテムでのセルフケアも怠らなかった。料理も得意で、薄味、旬のものを食べるなど、体の内側まで健やかに保つことを心掛けてきた。
そうした生活もいち段落。おかあさんといっしょの番組の中では、新しい体操のお兄さん、お姉さんが子供たちと新しい体操を踊っている。
「もう2人が体操のお兄さんであり、お姉さんなので、やりたいようにやってもらえばいい。毎日が同じに感じても、それは常に新しいこと。だから、楽しんでやっていくことが長く続けていくことにつながるし、お兄さんお姉さんと認めてもらえることにもなると思う。ぜひポジティブに進んでいってほしいです」
よしお兄さんも、走り続ける。
小林も次のステージで活動を続けていく。一般女性と結婚しており、生まれて間もない娘がいることも公表した。
慕ってくれた子供たち、その親たちに対しては、今はこんな思いを抱いている。
「毎日同じ番組で姿を見せることはないけど、もう自分は走り出しました。振り返るというよりは、みんなに感謝の気持ちを返していくために、ちょっとペースを上げて走っているぐらいの感じです。これからいろんなことに挑戦していくよしお兄さん、小林よしひさを見せられると思う。ぜひ置いて行かれないようについてきてほしいです」
子供ばかりではないのだ。走るのが大好き。それは、よしお兄さんもいっしょ、である。