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カープ復活を支える謙虚な新外国人。
流れを切り、長い回を投げる仕事。 

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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photograph byKyodo News

posted2019/04/22 11:50

カープ復活を支える謙虚な新外国人。流れを切り、長い回を投げる仕事。<Number Web> photograph by Kyodo News

188センチの長身から投げ下ろされる150キロを越えるストレートと“ハンマーカーブ”などを武器とするレグナルト。

「逆転のカープ」は投手陣の粘りから。

 佐々岡真司投手コーチは「長いイニングを投げてもらうことも大事だけれど、(流れを変える)そういう期待を持って起用している」と話す。

 第2先発でイニングを重ねても、試合終盤にビハインドの状況になれば、中継ぎの優先順位が高い投手を投入しなければいけないことになる。ならばまず、「勝ちパターン以外の中継ぎ」の中で優先順位の高い投手を投入する策は極めて自然だろう。

 昨年までの「逆転のカープ」を可能にしたのは、投手陣の粘りだった。たとえ先発が崩れても、中継ぎが踏ん張って試合を壊さなかった。そんな姿に強力打線が応え、終わってみれば広島が勝っていた。そうやって手にした3連覇だったように感じる。

 ここまで、レグナルトは開幕から快投を演じてきたわけじゃない。無失点投球を続けても、内容は良くなかった。先頭打者への四球や連続四球など安定性を欠いた。

 広島は最大外国人枠3人を使える投手に5人の外国人選手が在籍し、二軍にはジョニー・ヘルウェグやケーシー・ローレンスが虎視眈々と出番をうかがっている。安定感を欠くレグナルトの投球内容に、再登録が可能となるヘルウェグとの入れ替えも検討された。

 最終テストと位置付けられた登板が、転機となった。

信じる力が、最大の武器。

 4月9日ヤクルト戦。大量8点のビハインドを背負った6回から登板した。ここで悪ければ、二軍降格という立場から、2回を投げ4三振を奪うなどパーフェクトリリーフ。

 レグナルトは生き残った。

 その日から投球内容が向上し、役割の幅も広がった。3登板連続で複数イニングを任せられながら、ゼロを並べて信頼を勝ち取った。

「毎回どんな状況でも準備をして臨むことを心掛けている。試合が劣勢でも、そこで中継ぎが与えられた役割を遂行することでチームに勢いがつくかもしれない。逆転するかもしれない。そう信じてマウンドに上がっている」

 信じる力が、最大の武器かもしれない。

【次ページ】 “シンカンセン”という素晴らしい乗り物。

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