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「でも感謝しかない」が柏木陽介の本音。
主将2年目、浦和だからこその大変さ。
posted2019/04/01 17:30
text by
塚越始Hajime Tsukakoshi
photograph by
J.LEAGUE
ホームでのFC東京戦を控えた3月28日、浦和レッズ主力組の全体メニューを終えた柏木陽介はスパイクからランニングシューズに履き替えて、2面あるピッチをゆっくりと20分ほど走った。
「少し距離を長めに走っておくことで、息が上がりにくくなるからと、ノブさん(池田伸康コーチ)からも言われていて。もともとそんなことはあまりないけれど、連戦で感じることがあったので。それで時間がある時に走るようにしています」
まだサブ組はピッチに残り、オズワルド・オリヴェイラ監督のもとでフィジカルやシュートの練習を続けていた。そのなかには杉本健勇、山中亮輔、鈴木大輔ら今季加入した、他チームであればレギュラークラスの選手もいる。柏木はその様子を確認するかのように周囲を何度も走っていた。
「いやいや、キャプテンだから、というわけではない。どんな練習をしているのかな? と気になっていたけれど。もちろん試合に出られず、少なからずストレスを抱えている選手もいるとは思う」
いろいろ言われることもあるけれど。
浦和でプレーして10年目、そしてキャプテンとして2シーズン目を迎える。
「(2シーズン目に)やれることは全力でやる。そう決めてチャレンジしています」
どういう存在になっていけばいいのかと試行錯誤を重ねた1年を経て、柏木はその決意のもと、チームをまとめようと努める。
「でも、大変。浦和だからこその大変さがある。それによって成長もさせてもらっている。いろいろ言われることもあるけど、自分のやれることをただやるだけと思っている。意見を押し付けたりすることなく話し合って、どうしたほうがいいかは決めている。とはいえ、(チームをまとめる)正解があるわけではない。そこでストレスを抱えることはあるかな」