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絶対女王、いよいよドバイ出陣。
ルメール「アーモンドアイは特別」
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2019/03/29 16:15
ドバイでアーモンドアイの追い切りを行ったクリストフ・ルメール騎手
脅威となるゴドルフィン勢。
それでも競馬だから万全を期さなければ落とし穴があるかもしれない。だから、作戦がないわけではない。作戦面を聞かれた彼は、次のように答えた。
「もちろん作戦は少し考えます。でも実際にはスタートしないとどうなるか分かりません。相手の出方も分からないし、アーモンドアイ自身、好スタートを切れるのか、出負けしてしまうのかで全く競馬の組み立て方が違ってきます。当然、イメージとしては速い流れなら差せる位置、緩い流れなら先行、好位で競馬をしたいですが、自分1人だけで走っているわけではないので、こればかりはスタートを切ってみないことには分かりません」
では、その相手関係は? と問われると、これには具体的な名前を挙げて答えた。
「これはアーモンドアイにもレイデオロにも言える事だけど、こちらは休み明けの上に遠征になります。それに対してゴドルフィン勢はここがホームです。だからトライアルも叩いています。このホームアンドアウェーの差は考えなくてはいけないと思っています」
中東の地から吉報は届くか。
ドバイターフに出走するドリームキャッスルに、ドバイシーマクラシックのオールドペルシアンとレーシングヒストリー。これらはいずれもゴドルフィンの馬で、トライアルを1着だったり2着だったりと好走している。ルメール騎手をしても少なからず脅威の存在となっていると思える返答ではあったが、そのあたりを確認すると、ニコリと笑って答えた。
「でも、彼女は本当にサムシングスペシャル。僕にとってのスペシャルホースです。日本のファンの皆さんのためにも、そして彼女自身のためにも、きっちりと勝ちたいです」
ドバイワールドカップデーは現地30日の土曜日。ドバイシーマクラシックに出走するレイデオロや、ドバイターフのアーモンドアイが中東から朗報を届けてくれるのか。はたまた他の日本勢がその役割を果たすのか。日本時間の深夜は過ぎるが、是非、注目していただきたい。