猛牛のささやきBACK NUMBER
オリの“ジャイアン”は用意周到!?
新5番候補・頓宮裕真に漂う期待感。
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byKyodo News
posted2019/03/26 07:30
3月16日の広島戦。昨季セ・リーグ最多勝の大瀬良からレフト上段へ叩き込むホームランを放った頓宮。
頓宮がもつ、嗅覚と柔らかさ。
オープン戦終盤は4番吉田正尚、5番頓宮裕真と、元大学ジャパンの4番が並ぶオーダーとなっている。3月24日の時点で本塁打2本。ルーキーらしからぬ落ち着きと勝負強さを感じさせる。
田口壮野手総合兼打撃コーチは頓宮について、「思い切りのよさがあるし自分のスタイルを崩さないから、それがいい方向に出ている。彼なりの嗅覚というか、読みのよさがあって、その読みに対して迷いなく振れる。変化球にもある程度ついていける。これからもっといろんな投手と当たっていくので、対策を練らなきゃいけなくなると思うけど、それにも対応できる柔らかさを持っているんじゃないか」と評価する。
亜細亜大とオリックスの先輩であるパンチ佐藤氏にならってパンチパーマで入寮するなど、話題が先行したが、話してみると口数はあまり多くなく、野球に対して真面目で実直な印象だ。
あえてキャラクターを作らずとも、このルーキーはその実力で、自分の立ち位置を築き上げていくことだろう。