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天才カナーレスが大怪我から復活。
肉体改造と食事療法で代表入りへ。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2019/03/01 10:30
若い頃に天才と呼ばれていつしか消えていく選手は多い。しかしカナーレスは輝きをましてピッチに帰ってきた。
ベティスが用意した特別強化メニュー。
『エル・パイス』紙の連載コラムで、元R・マドリー監督のバルダーノも驚いている。
「カナーレスは、あらゆる面においてこの1年間で10年分成長した。一番目につくのは鍛え上げられた身体だ。1年前には考えられなかった強さがある。(中略)プレーの問題はジムのなかではなく、ピッチで解決されるものだと信じていた私の間違いを彼は証明した。最初に肉体を強化し、その身体が自信と新たな能力で満たされたところで、持ち前の才能を開花させている」
カナーレスの劇的な肉体改造を支えてきたのは、ベティスだ。
彼の獲得を検討し始めた昨シーズン、クラブの強化担当はR・ソシエダでの出場全試合をチェックし、身体面のコンディション情報を関係者で共有した。
その後、獲得に動くことが決まると、テクニカルスタッフはカナーレスのためのトレーニングメニューを早速作り始めたという。
「膝周りの筋肉を鍛えるために、腓腹筋、大腿四頭筋、ハムストリングの強化をたっぷりやる必要があった。彼の太ももを見てくれ。努力と集中の賜物だよ」
フィジカルトレーナーのマルコス・アルバレスの言葉である。
次に、R・ソシエダ時代から信頼関係を築いてきたパーソナルトレーナー。リハビリや怪我予防のスペシャリストのおかげで「トレーニングすることと、『自分がいまやるべきこと』のバランスをとることができるようになった」とカナーレス本人が、ラジオ番組で語っている。
何を食べるか、よりも深い食事改善。
3つ目はマクロビオティックによる食事改善だ。
「何を食べるかではなく、食べることそのものを学び、試合のためのコンディション調整に必要なサプリについて知識を得ている」
そう語るカナーレスは、乳製品やグルテンをできるだけ避ける食生活を、夫人と一緒に好んで続けていることを同番組で明かしている。