Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER

<ダブルエース成長秘話>小平奈緒「強者のように振る舞いたい」/高木美帆「勝利を狙うメンタルを備えて」 

text by

矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

PROFILE

photograph byTakao Fujita

posted2018/02/09 16:00

<ダブルエース成長秘話>小平奈緒「強者のように振る舞いたい」/高木美帆「勝利を狙うメンタルを備えて」<Number Web> photograph by Takao Fujita
平昌五輪で金メダルの最有力候補と期待が高まる最速女王・小平奈緒とオールラウンダー・高木美帆。
今季、大きく飛躍を遂げたダブルエースの成長には、それぞれ過去の五輪で味わった悔しさをばねとした日々の地道な努力と、名コーチとの出会いがあった。

 スタートラインに立つ2人に注がれる視線は、昨季までとはまったく違っていた。'17年12月28日、長野・エムウェーブ。スピードスケート平昌五輪代表を決める選考競技会はどのレースもヒリヒリするような緊迫感の中で進められたが、女子1000mの最終組だけは異質な熱を帯びていた。

 アウトコースにこの種目の世界記録保持者である小平奈緒。インコースには、小平に続く今季世界2位のタイムを持つ高木美帆。ここ2、3年で急速に実力を伸ばし、すでに平昌五輪内定を得ていた2人の一騎打ちは、この種目で金メダルを争うことになるであろう五輪の前哨戦でもあった。

 号砲。レースは終始先行した小平が1分14秒58の国内最高記録で制し、0秒21差で滑った高木が2位になった。ゴール後、小平は高木に近づき、「お互い、オリンピックに向けて頑張ろう」と静かに声を掛けた。頷く高木の表情も淡々としていた。

 500mで昨季からW杯15連勝中、今季は世界記録まで作った1000mでW杯4戦3勝の31歳・小平。1500mで今季W杯4戦全勝、チームパシュートでは出場した3レース連続で世界記録を塗り替えている23歳・高木。それぞれ異なった種目で頂点を目指す日本の二枚看板は、ここがラストスパートの出発点とばかりに闘志を胸にチャージしたまま、前を見据えた。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
ウェブ有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 5254文字

ウェブ有料会員(月額300円[税別])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

小平奈緒
高木美帆
マリアンヌ・ティメル
三村仁司
ヨハン・デビット
平昌五輪
オリンピック・パラリンピック

冬季スポーツの前後のコラム

ページトップ