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<それぞれの美学>
エースの三振論。松井裕樹「三振量産の秘訣は“便所座り”」 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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posted2017/07/20 11:30

<それぞれの美学>エースの三振論。松井裕樹「三振量産の秘訣は“便所座り”」<Number Web> photograph by KYODO
三振すなわち力勝負、という概念はもう古い。技術とパワーを高レベルで兼ね備える、現代を代表するエースたちは、三振というアウトの取り方をどう捉えているのだろうか――。

 守護神の立場上、マウンドに上がる場面はいつも僅差である。たった一発で同点にされたり逆転されることだってある。だからこそ、松井裕樹は常に三振を意識する。

「リスクの問題なんで。もちろん、バットに当てさせないほうがそれは低くなりますし、やっぱり三振は狙っていきますね」

 今季、その言葉を完璧に体現してみせた試合があった。4月25日のロッテ戦。2点リードの9回、3番の細谷圭、4番のマット・ダフィー、5番の鈴木大地を3者連続3球三振と、圧巻の奪三振ショーを披露した。「追い込んだら三振を狙っていく」。9球中空振りは7つと、まさに、有言実行のパフォーマンスだった。


 三振を狙い、奪える。高校時代から、それは松井の代名詞のようなものだった。

 桐光学園高に入学直後、「ストレートとカーブだけでは通用しない」と、スライダーを習得してから三振が格段に増えていった。2年夏の甲子園、22奪三振を記録した今治西との試合でも「最初から三振を狙いにいくという、自分の持ち味が出せた」と快挙の要因を語っていたものである。さらに3年になると、より投球の幅を広げるためにチェンジアップも覚えた。

 常時140km台後半を計測するストレートにスライダー、チェンジアップ。絶対的な自信を持つ球種は、プロとなった今でも松井の生命線である。

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