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札幌の大敗と名古屋復活に見る「止める」と「運ぶ」の重要性。~名古屋・風間監督の言葉の2つの違い~
text by
北條聡Satoshi Hojo
photograph by(C)N.G.E
posted2018/09/28 07:00
前半戦を最下位で折り返しながら、W杯中断明けから巻き返した名古屋。第26節時点で総得点42は、リーグ2位。
止めるのか、運ぶのか――。その違いを曖昧にしたことが、記録的なスコアによる大敗の引き金だった。
0-7。
J1リーグ第26節で、川崎フロンターレに屈したコンサドーレ札幌である。勝負の行方を決めた前半の3失点は、いずれも自陣での不用意なボールロストからだった。
一瞬、ボールが体から離れた隙を狙われ、次々と失点を重ねた。札幌の選手たちは味方のパスを「止める」わけでも「運ぶ」わけでもない、中途半端な状態にあった。
そこでふと思いだしたのが、名古屋グランパスを率いる風間八宏監督の言葉である。
「ボールを『止める』と『運ぶ』は別モノ。グレーゾーンはない。止めるとは、ボールを完全に支配すること。運ぶとは、体がボールと一緒に動くこと。この区別ができないと、ボールを追いかけてプレーすることになり、見えるものも見えなくなる」