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エージェント制度が改正。焦点は、馬券購入の是非。~うまいジョッキーほど事務が苦手、という事実~
text by
片山良三Ryozo Katayama
photograph byKeiji Ishikawa
posted2017/11/19 16:00
ルメールは今年はダービーを含めGI・4勝で初リーディングも視野に。有力ジョッキーには騎乗依頼も殺到する。
有力ジョッキーのほとんどが、騎乗依頼の交通整理を仲介者の手に委ねている。契約は騎手と仲介者の個人関係だが、それを届け出ることでJRAも公式のものとして認める形だ。賛否両論ある欧米発の代理人制度だが、現実的には日本の競馬にもすっかりなじんでいる。もし廃止ということにでもなったら、一時的かもしれないが、現場は混乱に陥ることだろう。そもそもは騎手のための制度で、うまいジョッキーほど事務仕事には向いていないという現実を見れば、今後も必要不可欠なものとして根付いて行くのだろう。
ところが、ファンからの苦情があとを絶たないのだという。騎乗依頼仲介者が馬券購入を制限されていないのがその原因で、「厩舎関係者は馬券を買えないのに、それと同じぐらい事情に詳しい人たちが馬券を買って儲けているのは腹立たしい」という意見だ。儲けているかどうかについては疑問だが、理屈は間違っていない。境界線を曖昧な形で引いたのがトラブルの元。JRAも熟考の末、騎乗依頼仲介者に対して年明けからの勝馬投票券の購入禁止を通達した。これで痛くもない腹を探られなくなるのなら、スッキリした解決策と言える。