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世界初の大技が次々と成功。各国の国内大会が熱い。~フィギュア界を前進させる若手の挑戦心~
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2017/03/06 09:00
昨季世界選手権で3位に入るなど成長著しい金博洋。平昌では日本勢の強力なライバルに。
国内戦だからといって侮るなかれ。プレ五輪シーズンで盛り上がっているのは、主要な国際大会だけではない。各国の国内大会で超難度の大技が次々と繰り出され、水面下の戦いが起きている。
日本にとっての朗報は、紀平梨花の挑戦だろう。2月に行われた全大阪選手権で、女子では前人未踏の「トリプルアクセル+3回転トウループ+2回転トウループ」の連続ジャンプを成功させたのだ。
紀平は昨年、女子として史上7人目のトリプルアクセルの成功者になったばかり。練習で既に、女子初となる「トリプルアクセル+3回転トウループ」を成功させており、試合での成功が待たれていた。この大会では連続ジャンプに留めず3連続ジャンプにしたことで、単に世界初の大技を成功させようとしたのではなく、あくまでも自分の限界に挑もうという心意気を見せた。