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112秒TKO3階級制覇の衝撃。井上が常にハングリーな理由。~ボクシングの本質は「強い相手と戦いたい」~
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byHiroaki Yamaguchi
posted2018/06/08 15:00
日本最速16戦目での3階級制覇。WBSS参戦も表明し、次は“世界最強”を狙う。
井上尚弥はハングリーだ。世界2階級制覇を達成し、世界的にも“モンスター”として知名度を上げつつある今なお、4回戦ボーイのように眼をぎらつかせている。
おなかをすかせたモンスターが5月25日、東京・大田区総合体育館の舞台に立った。3階級制覇をかけたWBA世界バンタム級タイトルマッチ。井上が挑戦者として試合に挑むのは3年5カ月ぶりのことだった。
英国から来日の王者、ジェイミー・マクドネルはWBA王座を5度防衛し、10年間負けなしの実力者である。身長175.5cm、当日の体重はなんと前日計量から12kg増量の65.3kgで、井上の165.2cm、59.5kgを大きく上回っていた。