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『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』幻の世界新記録を叩き出した、“アフロヘア”やり投げ男の伝説。 

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堂場瞬一

堂場瞬一Syunichi Douba

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posted2018/03/14 15:00

『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』幻の世界新記録を叩き出した、“アフロヘア”やり投げ男の伝説。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』上原善広著 角川書店 1600円+税

 スポーツマンの髪型といえば、昔からあれこれ論争があった(こんなの、日本だけだと思いますが)。高校球児の丸刈りはいかがなものかという話は今でも時々蒸し返されるし、それに比べてサッカー選手の自由な髪型は……などなど。

 アフロはどうか?

 いや、アフロだって別にいいんですよ? 競技の邪魔にならなければ、基本的には髪型などどうでもいいと思う。「魅せる」ことを大事にする選手なら、それも一つの売りになるだろう。

 しかし、やり投げは魅せる競技か? やり投げというのは、陸上競技の中でも日本人には馴染みの少ない競技である。その中で、溝口和洋という選手は異色中の異色――いや、あらゆるアスリートの中でも異色の存在だろう。そんな溝口の競技人生を追ったのが本書である。

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